この3月で終了したNHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」。

ドラマ史上初(という解説がありました)ネガティヴ思考の主人公が落語家の道に飛び込んで・・・。

もともとはヨメさんがはまってみていたのですが、落語好きの私もいつしか毎回楽しみに観るようになってました。
15分という時間も、毎日録って観るのにちょうど良いというのもありましたが、毎週6話を通してひとつの落語をベースにシナリオが書かれていて、その落語の世界をショートドラマで演じる部分も面白かったです。

この話は「落語」と「若狭塗り箸」という二つの伝統が主題に取り入れられています。

ドラマの中で、こんなシーンがありました。

「落語というものは噺家がずっと受け継いできたもんや。
 せやけどな、噺家だけではないねん。
 落語が好きで聞いてくれるお客さん。その人たちがいてくれるお陰で落語というものが受け継がれてきたんや。」
といったニュアンスのものです。

このシーンの時、私たちのカフェでのお客様との会話をふと思い出しました。
そのお客様も飲食業をされているのですが、このようなことをお話くださいました。
「「こういうお店を残したい」。そう思って大事にしてくれる人がいないと良いお店がどんどんなくなってしまうよねぇ。」

流行り廃りがあるのは仕方なく、廃れるものは時代のニーズにあわなく淘汰されたもの。
そんな意見もあるでしょうが、便利さ、合理性、安価、そういった時間のかかる丁寧さという価値をなるべく排したモノがもてはやされるという文化の一極化はどうか? と思う時があります。

無くなってしまってから気付いても遅い、ということもあります。

なんとなくですが、人間的な温かみ、丁寧な仕事によるモノが、ここ最近懐かしがられているように感じます。
流行り廃りといったファッション性ではない、普遍的な欲求があるのではないか?と。

そういうお店を提供できていたらいいな、と改めて思いました。
みなさんに知ってもらいたい良いドリンク食材を扱っていますし、みなさんに知ってもらいたい世界のドリンクの飲み方があります。
そういうモノを少しでも伝えていくことに関わっていられたら、そう思うのです。